以前から慢性頭痛持ちだった人が、1種類以上の急性期または対症的頭痛治療薬を3か月続けて乱用することにより、1か月に15日以上も片頭痛と緊張型頭痛が混在した複雑なパターンの頭痛に見舞われることです。
「乱用」の基準は、頭痛薬を1か月に10日以上もしくは15日以上(薬によって異なる)服用していることとされています。
ここで重要なのが、薬を「何錠飲んだか」よりも「何日飲んだか」です。飲んだ日数が多いほうが薬物乱用頭痛を引き起こす危険性は高くなっているといわれています。
脳の中には、痛みをコントロールする”番人”のような存在がいて、例えば10段階で2~3程度の痛みであれば、痛みと知覚しないで済むよう切り捨てる役割を担っています。2~3程度の刺激をわざわざ「痛い」と感じていては、日常の動作に支障をきたしてしまうからです。ところが、鎮痛薬を飲みすぎるとこの番人が痛みに過剰反応し、本来2~3の痛みであっても6~7の痛みに誤認させてしまうのです。これが薬物乱用頭痛の起きるメカニズムです。
これに加え、片頭痛を抑制する働きがあるセロトニンの慢性的な枯渇状態も、薬物乱用頭痛(MOH)の原因とされています。
